春はシマリスの季節ですね。
ペットショップに小さなシマリスベビー達が並ぶのもこの時期だけです。
見ているだけで可愛らしいですが、飼いたくなった!という場合に、どんなリスを選んだらよいかと悩まれることでしょう。
ここではそんな方のために、シマリスを選ぶ際のポイントをいくつか、私の経験も踏まえてご紹介できればと思います。
充分に育った子リスを選ぶ
子リスなのに「充分育った」って、何だかおかしく聞こえるかもわかりませんが、ここで言う「充分育った」は、「完全に離乳した」という意味でとらえて下さい。
ペットショップでは春になるとたくさんのシマリスの赤ちゃんが出回るようになります。
シマリスベビーの魅力は、何と言っても「懐きやすく手乗りにもなりやすい」ということでしょうか。
たしかに赤ちゃんの頃から人間と共に生活しているシマリスは、人間に対する恐怖心も薄れやすく、懐きやすくなるのかもわかりません。
しかし、完全離乳前の子リスは体がまだ弱く、ちょっとしたことでも体調を壊しやすく、異変に気付いた時には既に手遅れで死なせてしまうことが多いものです。
飼いなれている人がどんなに注意を払っていても、突然急死してしまうことがあるのです。
これには色々な原因があるのですが、シマリスベビーは元々生まれたばかりの野生のシマリスを捕獲してきた子リスたちなのです。
基礎体力がしっかりできていない子リス達は、外国から輸入されてくる過程で既にストレスによる感染症を起こしていることもあるのです。
実際にショップに無事に到着する前に、死んでしまう子リスがたくさんいると聞きます。
リスの飼育に慣れている方はともかくとして、初めて飼う方や一日中付きっきりでお世話ができないというような方は、完全に離乳する前の子リスは飼わない方が無難です。
オス、メスによる性格の違い
一般的にメスは気が荒くなりやすく、オスの方がおっとりしていて飼いやすいと言われていますが、こればかりは一概に言えないと思います。
というものシマリスは雌雄による性格の違いというよりもむしろ、その個体によって違うと言えます。
しかしメスであってもおっとりしてる子もいれば、オスでも気が荒く懐かないような子もいるのも事実です。
よってどのリスが飼いやすく懐きやすいか、ということは実際に飼ってみないと分からないことが多いのです。
既に人馴れしてそうなリスを見極める
実際にペットショップでリスを選ぶ際には、そのリスが人間を極端に怖がっていないかをチェックするようにして下さい。
人間に、というより色々なものに興味があって、指でも噛んでくるようなリスはそれほど人間を怖がっていませんから、スキンシップは取りやすいと言えるでしょう。
逆に人間の手を見るだけで怯えまくりで、ケージで逃げまくってガクブル・・
・・といったリスは、お迎えしたとしても毎日のお世話が大変になることは目に見えていますし、正直馴らすこともできるかどうか分かりません。
仮に馴らすことができたとしても、ものすごく長い期間を要するのは間違いないでしょう。
最初から観賞用として飼う場合は別ですが、ある程度のスキンシップも取りたいことでしょう。
この場合は少しでも人間との生活にストレスが少ない、あまり人を怖がらないような子を選ぶことが重要です。
実際に自分から興味本位で手に乗ってくるような度胸のある子がいますから、そんなリスと出会うまで粘り強く探すことをお勧めします。
良さそうなリスがいないからと妥協して、この子でいいやと安易に決めてしまうと後々後悔することになりかねません。
健康な個体を選ぶ
一番基本的な事ですが、これが一番難しいかと思います。
ペットショップでは、生体の販売時には健康チェックを行ってくれるのですが、これが当てにできないこともあるのです。
うちのコマルがそのいい例なのですが、個体チェックの際に不正咬合が発覚しなかったのが今でも不思議です。
私自身も全く気が付かなかったこともあり、一緒に生活するようになって4か月目に発覚するという発見の遅さを、今更ながら恥ずかしく思っています。
けれど万一発見が早かったとしても治療方法が無いわけですから、どうすることもできなかったとも思います。
健康な個体を選ぶ前にまずは、衛生面で問題がないペットショップを選ぶことです。
店内が清潔でなく、シマリスがいるケージ内がひまわりのタネの殻で溢れかえっているようなショップは問題外です。
この場合既に病気になっているリスがいたり、ひまわりのタネばかり与えられて不健康に育った可能性もあります。
またシマリスについて良く知っているスタッフさんがいるショップであれば、とても信頼がおけると思います。
もし健康面で問題があるシマリスを選んでしまった場合、飼うのが難しいうえに飼育費用もたくさん掛かってくるようになるかもわかりません。
たとえば不正咬合のコマルの場合は、月に一度獣医さんに通って歯を切ってもらわないといけません。
これは自分で行えば処置費はかかりませんが、やはり獣医さんにお任せする方が安心感が違います。
一回の処置費用は500円ですが、月一回500円なので一年で6,000円の処置費用が掛かります。
6,000円もあれば、エサやおやつをたくさん買ってあげられますよね。
また食べやすいエサを別途用意する必要もあると思うので、その分エサ代も上乗せになります。
その他、治療が困難なリスの場合はさらに費用が掛かってくることでしょう。
健康チェックポイント10項目
チェックポイントは主に以下の通りですが、シマリスは昼行性なので活動が活発になる昼間にペットショップに行くことをお勧めします。
- 活発に動いていて元気が良いこと
- 鼻水や目やにが出ていないこと
- クシャミをしていないこと(風邪をひいていないこと)
- 下痢をしていないこと
- 毛並みが良いこと
- ケガをしていないこと(動きに問題がないこと)
- 極端に痩せていないこと
- 食欲があること
- 偏食がないこと
- 歯の噛み合わせに問題がないこと
これらのポイントをペットショップの店員さんと相互確認をしておきましょう。
その他にも、一緒に入れられているシマリスの中に、元気のない病気の個体がいないかもチェックしておくと良いです。
もしそのようなリスがいれば、他のリスにも何らかの病気が感染している可能性があるかもしれません。
直観!?
これは流し読みしてください(笑)
まさに、
お前だ!!
という直観ですよね。
これって結構あるかと思います。
特に良さそうなシマリスが数匹いて迷ってしまった場合ですよね。
最終判断基準ともなれば、この直観というものがモノを言います!
・・・ホントか?(笑)